演者:三上 雄大 / 指導医:北山 和敬
循環器呼吸器腎臓内科
テトロドトキシンによる循環破綻と異常脳波を呈した1例
初期臨床研修医(2年次) 三上 雄大 先生
この度は日本内科学会東北地方会プレナリーセッションでの発表の機会、また若手奨励賞という身に余る賞に選出して頂き大変光栄です。ご指導くださいました北山先生をはじめつがる総合病院の先生方にこの場をお借りして深く御礼申し上げます。
今回の発表ではテトロドトキシンによる循環不全と異常脳波を来した一例を報告させていただきました。
一般的な認識としてテトロドトキシンは可逆性であり呼吸筋麻痺が起こった後適切な呼吸管理をすれば救命できるとされていますが、摂取量により不可逆な変化と循環破綻を起こす可能性があることが示唆され、一つの症例を通して未知の病態に対する考察と対応の検討、文献の検索等といった多くの経験をすることができました。
今回の発表を糧に今後とも学習機会を逃さないよう自己研鑽してまいりますのでご指導のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
初期臨床研修医(2年次) 薬袋 真帆 先生
このたびは日本循環器学会東北地方会で発表の機会をいただき、また学生・初期研修医Awardの最優秀賞に選出していただき大変光栄に思います。発表準備に際し、熱心なご指導を賜りました北山先生をはじめとするつがる総合病院循環器内科の先生方にはこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
今回発表させていただいた症例は、父の急変を契機に心停止に陥ったQT延長症候群の
1例でした。当初は遺伝子異常による先天性QT延長症候群を疑っておりましたが、遺伝子異常はなく、抗ホルモン療法を行っていたことや電解質異常など要因が重なったことでQT延長が生じたと分かりました。抗ホルモン療法がQT延長を来す可能性があることは、一般的には知られてないと思います。この症例を通して、病態の仮説を立てて考察し、治療が適切であったのか検討するという経験ができました。
学会発表の機会をいただくのは初めてで緊張した雰囲気でしたが、質疑応答の内容はとても興味深く、より深く学ぶ必要があると感じました。また臨床的な疑問に答えを見いだしていく過程は、今後の医師人生にも生かせるものと思います。今回の経験を生かして一層研鑽を積んで参りたいと思いますので、今後もご指導のほどよろしくよろしくお願い致します。