氏名 |
棟方 聡 |
---|---|
役職 | 科長 |
卒業年 | 2003年 |
資格など |
|
当院では2014年9月より脳神経外科が発足し、脳卒中診療を開始いたしました。これまで8年にわたって、毎年400人以上の脳卒中急性期患者さんの治療を行って参りました。2019年12月1日には脳卒中•循環器病対策基本法が施行され、当院も西北五医療圏で唯一のPrimary Stroke Center(PSC)の認定を受けております。その認定基準として「多職種からなる専属の脳卒中チームが配属され、他疾患と明確に分離された脳卒中患者専用の病棟(または病床)」と定義された脳卒中ユニット(SU)を有することとあり、2023年4月より従来脳神経外科が主に使用していた5階西病棟(42床)に30床の専用病床を有する脳卒中センターを設立することとなりました。
脳卒中はくも膜出血や、脳内出血といった出血性脳卒中と、脳梗塞などの虚血性脳卒中に大きく分類されます。出血性脳卒中が15%に対して、虚血性脳卒中が85%と大きな割合を占めております。当院では出血性脳卒中のくも膜下出血に対しては、脳血管内手術(コイル塞栓術)や開頭手術(クリッピング手術)を、脳内出血に対しては内視鏡下血腫除去術を行い、良好な成績が得られております。また、比較的稀な疾患である脳動静脈奇形/硬膜動静脈瘻に対するOnyx(塞栓物質)を用いた治療や、巨大脳動脈瘤に対するフローダイバーター(FD)を用いた治療も開始しております。虚血性脳卒中に対してはt PA静注療法に加え、ステントリトリバーを用いた血栓回収術を行なっております。2022年には年間50件以上の血栓回収術を行なっており、青森県内トップクラスの件数で良好な成績が得られております。なお、当院では24時間365日急性期脳卒中患者さんの受け入れ及び治療開始が可能となっております。
最後に2022年より弘前大学大学院医学研究科脳神経外科学講座(斉藤敦志教授)より手術及び外来診療等に対して多大なご支援を頂いております。また当院で治療困難と判断される高難度手術に関しては治療をお願いしております。
令和5年4月1日
つがる総合病院脳卒中センター長 棟方 聡